一昔前までアクセサリー制作をするとなると必要な工具はもちろん材料を集めるだけでもかなり高額になってしまい、あまり気軽に挑戦できる分野ではありませんでした。ビーズやテグスと言われる糸なども必要な量・長さだけ購入すると割高になってしまったり、そもそもアクセサリーの材料自体のラインナップが手芸専門店ごとに異なるため希望の材料が中々集まらない、といったことも度々起きたものです。しかし現在では100円均一などで様々な種類の材料が簡単に手に入りますし、手芸専門店やネットショッピングでも珍しいパーツなどを気軽に希望数だけ購入することができ、アクセサリー制作の敷居がより低くなってきています。この機会に今までアクセサリー制作に着手することを躊躇していた貴方にオリジナルアクセサリー制作の魅力を知って頂き、新たな挑戦の一歩を踏み出して欲しいと思います。
一重にアクセサリー制作と言っても現在ではあらゆる素材・手法による制作が存在します。例えば初心者の方にお勧めなビーズを使用したアクセサリーの制作から樹脂粘土と呼ばれる特殊な粘土を使用したパーツ作り、レジン液で作るレジンアクセサリーなど種類もジャンルも様々です。しかしこの3つだけでも全てが100円均一で材料を揃えることが出来る時代になっています。ここでは上記の3つのアクセサリー制作についてご紹介します。
ビーズでしたら同じ形でも均一な分量で色違いが混在したビーズセットが発売されていたり、予め花などのモチーフを想定して花びらの形のビーズが複数入ったセットなども揃っていますから、アクセサリー制作に不慣れな方でも比較的簡単に作ることが出来ます。またブレスレットやネックレスの留め具やアジャスター金具もありますので、ビーズやテグスと一緒に材料を揃えましょう。稀にストラップ等の金具が100円均一で揃わない場合がありますが、その場合は裏ワザとして既存のストラップ製品を購入し金具部分のみを分解して取り除き使用する方法もあります。
樹脂粘土については初めて耳にする方も多いかと思います。触り心地等は子供の頃に遊んだ粘土と差ほど違いはありませんが、特徴的な点は自然乾燥によって非常に硬く固まるという点と硬化後の強度が非常に高いということです。自然乾燥で数日間乾燥させて硬化させるため、逆を言えば乾燥に弱いとも言えますから樹脂粘土をこねる際は適量の水を器に入れて、適度に水分を手に含ませて粘土を形成すると制作過程において粘土が乾燥して硬化することを防止出来ます。樹脂粘土は一般的な粘土と同じような質感ですからハンドメイド初心者の方でも童心に帰って制作し易いと思います。簡単に作れて頑丈な仕上がりになりますので、オリジナルの形のアクセサリーパーツを樹脂粘土で作ってみたりフィギュアを作って金具を取り付けた後にストラップに仕上げるなどあらゆる可能性を秘めた素材と言えるでしょう。
レジン液を使用する場合は、レジン液やモールドと言われる型は100円均一でも購入可能ですが唯一UV照射機については手芸専門店及びネットショッピングにて購入する必要があります。基本的にレジン液は紫外線を照射することによって硬化する性質を持っているので、もちろん自然光(太陽光)を当てて硬化させることも可能ですが仕上がりに歴然の差が生まれてしまいます。一般論ではありますが太陽光を利用して硬化させた場合は表面にベタつきが残ってしまったり、パーツが完成した後に徐々に黄ばみが出てくるなどのデメリットがあります。一方で専門的なUV照射機を使用するとこれらのデメリットを解消し、ツヤのある本格的な仕上がりを手に入れることが出来ますのでUV照射機の購入をお勧めします。しかしUV照射機を使用してもレジン液自体が樹脂であり自然素材あることから、経年劣化は否めません。ですが自然素材だからこそ使う度に年季が入って味わいが出てくるという魅力もありますのでぜひ挑戦してみて下さい。
たった3つだけでもこれ程までに特徴の差がありますので、ご自身の希望するオリジナルデザインに最適な材料を選んでみて下さい。もちろん他にもカボションと呼ばれるガラス製等のアクセサリーパーツやレース素材を使用したブレスレット作り等もありますから、素材をいかに活用してアクセサリー制作に取り入れるかによって貴方の個性が顕著に表れてきます。ごく一部の制作方法をご紹介したまでに過ぎませんから、より詳しい制作方法をネット上等で下調べするようお勧めします。ご自身のスキルや希望に合った素材・パーツを見つけることもまた一興と言えるでしょう。
自分でデザインを考え、もしくは手芸本などを参考にしてアクセサリーを制作すれば世界で1つだけの『貴方だけの』素敵なアクセサリーが完成します。制作初心者の方ですと最初は仕上がりに満足しないこともあるでしょう。しかし何も完璧に制作する必要はありません。大切なのはアクセサリー制作に費やした時間がどれだけ貴方にとって楽しい時間であったかであり、アクセサリー制作が楽しくなってきてから仕上がりを上達させるよう勉強していけば良いのです。あくまで個人が制作するアクセサリーですから多少の失敗もご愛嬌です。むしろ制作過程における失敗ですら完成したアクセサリーを愛用しているうちに懐かしい思い出になるでしょう。そんな温かみのある素敵なアクセサリー制作にぜひ挑戦し、貴方にしか作ることが出来ない世界で唯一のアクセサリーを生み出してみてはいかがでしょうか?